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土地建物の一括譲渡と消費税、合理的な基準で按分

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  • 消費税

土地と建物を一括で売却したときの消費税は、契約書の内訳ではなく合理的な基準で按分した建物の金額にかかります。実務では固定資産税評価額の比で分けるのが基本で、土地に寄せた内訳を契約書に書いても、合理性がないと判断されれば建物部分を計算し直して課税されます。売買契約の段階で按分の根拠を残しておくことが最も確実な対策です。

土地建物を一括で譲渡した場合、 土地の譲渡は消費税非課税、建物は課税取引になります。 (※建物部分についてのみ課税されます。)

そこで、売買代金のうち土地の金額を増やすと(建物の金額を減らす)と 消費税が少なくなることになり、 恣意的な消費税の額の調整ができることになります。

そこで、国税庁は、土地建物を一括で譲渡した場合、 合理的な基準で按分することを求めています。  実務的には、相続税評価額や固定資産税評価額等も用います。

※参考: No.6301  課税標準|国税庁(外部サイト)

このルール、売買契約書に土地と建物の売買金額が別々に記載されている場合でも、 その金額が合理的な額ではないと判断されると、 契約書記載の金額とは関係なく、消費税が課税されます。

東京高裁の判決での納税者が敗訴しました。

当事務所の考え方

北九州エリアでも、店舗付き住宅や工場の土地建物をまとめて売却する相談は珍しくありません。当事務所では、契約書に土地と建物の金額を分けて記載する場合、その根拠として固定資産税評価額の按分計算書を添付しておくことをお勧めしています。

固定資産税評価額と実勢価格に大きな乖離がある場合や、建物が古く評価額がほとんど残っていない場合は、不動産鑑定士の評価を取る選択肢もあります。鑑定費用と、按分の違いによる消費税の差額を比べて判断します。

なお、按分の考え方は所得税や法人税の譲渡所得の計算、買主側の減価償却の基礎にもそのまま影響します。売主と買主で按分が食い違うと後の税務調査で説明に困るため、契約時に双方で同じ根拠を共有しておくのが望ましいです。関連する計算方法は 土地と建物の按分計算の実務 でも解説しています。

よくある質問

Q1. 契約書に土地と建物の金額を分けて書いてあれば、そのとおりに消費税を計算してよいですか

原則としては契約書の区分によりますが、その区分が合理的でないと判断されると、税務署は固定資産税評価額などで按分し直した建物の金額で消費税を計算します。土地の割合を極端に高くした契約は否認されるおそれがあります。

Q2. 按分に使える合理的な基準にはどのようなものがありますか

固定資産税評価額の比、相続税評価額(路線価と建物の固定資産税評価額)の比、不動産鑑定士の鑑定評価額の比などです。実務で最も多く使われるのは固定資産税評価額の比です。

Q3. 建物の固定資産税評価額がほぼゼロの古い建物でも按分は必要ですか

必要です。評価額がわずかでも、その比率で按分すれば建物の金額は小さくなり、消費税もその分だけになります。取り壊し前提の売買で建物に価値がない場合は、契約の内容と実態から判断するため、事前にご相談ください。

Q4. 売主が個人で消費税の申告をしていない場合も関係ありますか

売主が免税事業者や事業を行っていない個人であれば、売主側に消費税の納税は生じません。ただし買主が課税事業者の場合、買主の仕入税額控除の計算で建物の金額が必要になるため、按分の考え方は同じく関係します。

現在弊社では、ZOOMを利用したオンラインによる面談を行っております。
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