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損益分岐点分析のやり方を完全ガイド!計算方法と経営判断への活用法
2025-10-09
- 経営
- 税務実務
損益分岐点分析とは
損益分岐点分析とは、利益がゼロになる売上高(損益分岐点売上高)を計算し、経営の安全性を分析する手法です。
損益分岐点売上高: 売上高と費用が等しくなる売上高。これ以上売れば黒字、これ以下なら赤字。
固定費と変動費の分類
固定費
固定費とは: 売上の増減に関わらず、一定額かかる費用
例:
- 家賃
- 人件費(固定給)
- 減価償却費
- 保険料
変動費
変動費とは: 売上に比例して増減する費用
例:
- 仕入原価(売上原価)
- 外注費
- 運送費
変動費率の計算
変動費率 = 変動費 ÷ 売上高
例:
- 売上高:1,000万円
- 変動費:600万円
- 変動費率:60%
損益分岐点売上高の計算方法
計算式
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ (1 - 変動費率)
または
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ 限界利益率
限界利益率:
限界利益率 = 1 - 変動費率
計算例
前提条件:
- 固定費:400万円
- 変動費率:60%
計算:
損益分岐点売上高 = 400万円 ÷ (1 - 0.6)
= 400万円 ÷ 0.4
= 1,000万円
解釈: 売上高が1,000万円以上なら黒字、1,000万円未満なら赤字
安全余裕率の計算
安全余裕率: 実際の売上高が損益分岐点売上高をどれだけ上回っているかを示す指標
計算式:
安全余裕率 = (実際の売上高 - 損益分岐点売上高) ÷ 実際の売上高 × 100
例:
- 実際の売上高:1,500万円
- 損益分岐点売上高:1,000万円
- 安全余裕率:(1,500万円 - 1,000万円) ÷ 1,500万円 × 100 = 33.3%
解釈: 売上が33.3%減っても、赤字にならない
損益分岐点を下げる方法
1. 固定費の削減
- 家賃の見直し
- 人件費の削減
- 経費の削減
2. 変動費率の低下
- 仕入コストの削減
- 外注費の削減
3. 売価の引き上げ
- 適正価格への値上げ
税理士に相談するメリット
損益分岐点分析は、税理士に相談することで正確に実施できます。
税理士のサポート内容:
- 固定費・変動費の正確な分類
- 損益分岐点売上高の計算
- 経営改善策の提案
- 目標売上高の設定サポート
損益分岐点分析を活用して、経営の安全性を高めましょう。
まとめ
損益分岐点分析により、利益がゼロになる売上高を把握でき、経営の安全性を測れます。固定費の削減、変動費率の低下により、損益分岐点を下げることが可能です。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。具体的な分析については、税理士に相談することをお勧めします。
現在弊社では、ZOOMを利用したオンラインによる面談を行っております。
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