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月次決算の作り方を完全ガイド!中小企業が実践すべき手順とポイント
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- 税務実務
月次決算は、毎月の取引を記帳して現金・預金、売掛金・買掛金、在庫の残高を確認し、翌月 10 日を目安に試算表を作る作業です。年 1 回の決算では気づけない売上の落ち込みや経費の増加を翌月には把握でき、融資の際に求められる月次試算表もすぐ出せます。当事務所では、最初から完璧を目指さず、預金残高と売上・仕入の計上だけを毎月合わせるところから始めることをお勧めしています。
月次決算とは
月次決算とは、毎月末に1か月間の経営成績と財政状態を集計し、試算表を作成することです。年次決算を待たずに、経営状況を早期に把握できます。
月次決算の目的
- 毎月の業績を早期に把握
- 経営判断のスピードアップ
- 年次決算をスムーズに進める
- 銀行融資の際に提出(月次試算表)
月次決算の作り方(手順)
ステップ 1 当月の取引を全て記帳
記帳すべき取引
- 売上の計上
- 仕入・経費の計上
- 現金・預金の入出金
- 売掛金・買掛金の計上
会計ソフトへの入力
- 領収証や請求書をもとに仕訳を入力
- 銀行口座の入出金をデータ連携(自動取込)
ステップ 2 現金・預金の残高確認
現金残高の確認
- 実際の現金と帳簿の現金残高を照合
- 差異があれば原因を調査
預金残高の確認
- 通帳の残高と帳簿の預金残高を照合
- 差異があれば未記帳の取引を確認
ステップ 3 売掛金・買掛金の確認
売掛金
- 得意先ごとの残高を確認
- 請求書と照合
買掛金
- 仕入先ごとの残高を確認
- 請求書と照合
ステップ 4 在庫の確認
在庫の棚卸
- 月末の在庫を確認
- 帳簿の在庫と実際の在庫を照合
在庫の計上 当月の売上原価 = 期首在庫 + 当月仕入 − 期末在庫
ステップ 5 試算表の作成
試算表とは 全ての勘定科目の残高を一覧にした表
会計ソフトで作成 会計ソフトで「月次試算表」を出力
試算表の内容
- 貸借対照表(B/S)
- 損益計算書(P/L)
ステップ 6 チェック・確認
チェックポイント
- 貸借対照表の「資産 = 負債 + 純資産」が一致しているか
- 現金・預金の残高が実際と合っているか
- 売上・経費に異常な数値がないか
- 前月との比較で大きな変動がないか
月次決算のチェックポイント
売上の計上漏れ
確認ポイント
- 月末の売上が正しく計上されているか
- 掛売上が売掛金に計上されているか
経費の未払計上
確認ポイント
- 月末時点で発生している経費が計上されているか
- 例 水道光熱費、外注費、家賃
減価償却費の計上
月次で減価償却費を計上する場合
月次減価償却費 = 年間減価償却費 ÷ 12
棚卸資産の確認
在庫の確認
- 商品、製品、原材料の在庫を確認
- 帳簿と実際の差異を調整
前月との比較
比較すべき項目
- 売上高
- 売上原価
- 販売費及び一般管理費
- 営業利益
大きな変動があれば、原因を調査
月次試算表の見方
貸借対照表(B/S)
見るべきポイント
- 現預金残高 手元資金は十分か
- 売掛金 回収遅延はないか
- 在庫 過剰在庫になっていないか
- 買掛金 支払いが滞っていないか
- 借入金 返済は順調か
損益計算書(P/L)
見るべきポイント
- 売上高 予算と比較してどうか
- 売上総利益(粗利) 粗利率は適正か
- 営業利益 本業で利益が出ているか
- 当期純利益 最終的に利益が出ているか
月次決算を経営判断に活用する方法
予算実績比較
予算と実績を比較
- 売上が予算に届いているか
- 経費が予算内に収まっているか
- 差異があれば原因を分析
前年同月比較
前年同月と比較
- 売上が伸びているか
- 利益率が改善しているか
資金繰りの予測
月次試算表から資金繰りを予測
- 売掛金の回収予定
- 買掛金の支払予定
- 借入金の返済予定
早期の軌道修正
問題点を早期発見
- 売上が落ちている → 営業強化
- 経費が増えている → コスト削減
月次決算の頻度とタイミング
頻度
月次決算は毎月実施
タイミング
月次決算の実施時期
- 月末締め → 翌月10日までに完了(目安)
早ければ早いほど良い 経営判断のスピードが上がる
税理士に依頼するメリット
月次決算は、税理士に依頼することで正確かつ迅速に実施できます。
税理士のサポート内容
- 月次試算表の作成
- 経営分析レポートの提供
- 予算実績比較
- 経営アドバイス
- 年次決算のスムーズな準備
月次決算を活用して、経営をスピーディーに改善しましょう。
月次決算を続けるために
月次決算は、毎月の取引を記帳し、試算表を作成することで経営状況を早期に把握できます。現金・預金の残高確認、売掛金・買掛金の照合、在庫の確認が重要です。
当事務所の考え方
北九州エリアの中小企業で月次決算が続かない原因は、締めの遅れと、社長が数字を見る機会がないことのふたつに集約されます。当事務所では、月次の試算表を出すだけでなく、前月比と前年同月比の増減が大きい科目を 3 つ程度に絞ってお伝えし、次の一手を一緒に考える形にしています。
会計ソフトの銀行連携を使えば、記帳の手間は大きく減ります。それでも翌月 10 日の締めが守れない場合は、締め日を 15 日に緩めてでも「毎月出す」ことを優先してください。遅れても続ける方が、年に数回しか出ない正確な試算表より経営に役立ちます。
よくある質問
Q1. 月次決算に減価償却費や賞与引当金は計上する必要がありますか
年間の見込み額を 12 で割った金額を毎月計上すると、月ごとの利益のぶれが減り、決算の着地予測が正確になります。年 1 回まとめて計上すると、その月だけ利益が大きく減って実態が見えにくくなります。
Q2. 在庫の棚卸を毎月するのは負担が大きいのですが
実地棚卸が難しい場合は、売上に対する原価率の実績から在庫を概算する方法でも月次の目的は果たせます。実地棚卸は四半期に 1 回など頻度を決め、月次は概算、決算では実地という組み合わせが現実的です。
Q3. 銀行から月次試算表を求められました。どの程度の精度が必要ですか
現金・預金の残高が実際と一致し、売上と仕入の計上がもれなく行われていれば、融資審査の資料として使えます。減価償却費などの決算整理を月割で入れていれば、より実態に近い数字として評価されます。
Q4. 月次決算を税理士に依頼した場合、何をしてもらえますか
記帳内容の確認、試算表の作成、前月・前年同月との比較、資金繰りの見通し、決算と納税額の予測などです。自社で記帳する体制と税理士が確認する体制を分けると、費用を抑えながら精度を保てます。
