BLOGブログ
経理のミスが多い原因と対策!正確性を高める5つのチェックポイント
2025-11-12
- 経理
- 税務実務
経理のミスが多い原因
経理のミスが多い原因は、知識不足、チェック体制の不備、業務の属人化にあります。ミスを放置すると、税務調査での指摘や、経営判断の誤りにつながります。
経理ミスの影響:
- 税務調査での否認
- 追徴課税・加算税
- 決算書の誤り
- 経営判断の誤り
- 資金繰りの悪化
よくある経理ミスの種類
1. 売上の計上漏れ・誤計上
ミスの例:
- 期末の売上を翌期に計上
- 売上を二重計上
- 請求書の金額と売上が一致しない
原因:
- 売上計上基準の理解不足
- 請求書との照合不足
2. 経費の私的支出
ミスの例:
- 個人的な飲食費を交際費に計上
- 家族旅行を出張旅費に計上
原因:
- 経費の範囲の理解不足
- 領収証の内容確認不足
3. 現金残高のマイナス
ミスの例:
- 現金出納帳の残高がマイナスになる
原因:
- 現金の実際残高と帳簿残高の照合不足
- 社長借入の記帳漏れ
4. 消費税の誤処理
ミスの例:
- 課税取引と非課税取引の区分ミス
- 軽減税率の適用ミス
原因:
- 消費税の知識不足
- 取引内容の確認不足
5. 売掛金・買掛金の残高不一致
ミスの例:
- 売掛金の残高が請求書と一致しない
- 買掛金の残高が仕入先の請求と一致しない
原因:
- 請求書との照合不足
- 入金・支払の記帳漏れ
6. 仕訳のミス
ミスの例:
- 勘定科目の選択ミス
- 借方・貸方の逆転
- 金額の入力ミス
原因:
- 簿記の知識不足
- 入力時の確認不足
7. 源泉徴収の誤り
ミスの例:
- 給与から源泉徴収していない
- 源泉徴収額の計算ミス
原因:
- 源泉徴収税額表の見方の誤り
- 計算ミス
経理ミスが起こる原因
1. 知識不足
具体例:
- 簿記の知識がない
- 税務の知識がない
- 会計ソフトの使い方が分からない
対策:
- 簿記3級の取得
- 税理士への相談
- 会計ソフトの研修受講
2. チェック体制の不備
具体例:
- ダブルチェックがない
- 誰もチェックしない
- チェックリストがない
対策:
- チェック担当者の設定
- チェックリストの作成
- 定期的な照合
3. 業務の属人化
具体例:
- 経理担当者が1人しかいない
- 引継ぎがない
- マニュアルがない
対策:
- 経理業務のマニュアル化
- 複数人で経理を担当
- 定期的な引継ぎ
4. 時間不足
具体例:
- 期末に慌てて処理
- 他の業務と兼任で時間がない
対策:
- 日次・月次で定期的に処理
- 経理業務の外注
- 会計ソフトの導入
5. ツールの未整備
具体例:
- 手書きの帳簿
- Excelでの管理
- 会計ソフトを使っていない
対策:
- 会計ソフトの導入
- 銀行連携機能の活用
- 自動仕訳機能の活用
経理ミスを防ぐ5つのチェックポイント
1. 日次チェック:現金残高の照合
チェック内容:
- 現金出納帳の残高と実際の現金が一致しているか
頻度:
- 毎日
ポイント:
- 差異があれば即座に原因調査
- 領収証の記帳漏れを確認
2. 月次チェック:預金残高の照合
チェック内容:
- 帳簿の預金残高と通帳残高が一致しているか
頻度:
- 毎月末
ポイント:
- 差異があれば、未記帳の取引を確認
- 銀行手数料の記帳漏れに注意
3. 月次チェック:売掛金・買掛金の照合
チェック内容:
- 売掛金の残高が請求書と一致しているか
- 買掛金の残高が仕入先の請求と一致しているか
頻度:
- 毎月末
ポイント:
- 得意先・仕入先ごとに残高を確認
- 回収遅延の売掛金を把握
4. 月次チェック:試算表の確認
チェック内容:
- 貸借対照表の「資産 = 負債 + 純資産」が一致しているか
- 異常な数値がないか
頻度:
- 毎月末
ポイント:
- 前月との比較
- 予算との比較
5. 年次チェック:決算前の総点検
チェック内容:
- 棚卸資産の実地棚卸
- 減価償却費の計算
- 前払費用・未払費用の計上
- 売掛金・貸付金の回収可能性
頻度:
- 決算日の2か月前
ポイント:
- 税理士に事前確認を依頼
経理ミスを防ぐ仕組み作り
1. ダブルチェック体制
方法:
- 経理担当者が入力
- 別の担当者がチェック
効果:
- 入力ミスが大幅に減る
2. チェックリストの作成
内容:
- 日次・月次・年次のチェック項目をリスト化
- チェック欄を設ける
効果:
- チェック漏れがなくなる
3. 会計ソフトの活用
活用方法:
- 銀行口座の自動連携
- 自動仕訳機能
- 残高チェック機能
効果:
- 入力ミスが減る
- 照合が自動化される
4. 経理業務のマニュアル化
内容:
- 各業務の手順書作成
- 勘定科目の選択基準
効果:
- 担当者が変わっても業務が継続できる
5. 定期的な税理士チェック
方法:
- 月次で税理士に試算表をチェックしてもらう
効果:
- 専門家の視点でミスを発見
- 税務リスクの軽減
会計ソフトでミスを防ぐ
1. 銀行連携機能
機能:
- 銀行口座・クレジットカードのデータ自動取込
- 自動仕訳
効果:
- 入力ミスがゼロ
- 転記ミスがゼロ
2. 残高チェック機能
機能:
- 預金残高が通帳と一致しているか自動チェック
効果:
- 記帳漏れの早期発見
3. 仕訳ルール設定
機能:
- よく使う仕訳を登録
- 次回から自動で仕訳
効果:
- 勘定科目の選択ミスが減る
4. 消費税チェック機能
機能:
- 課税・非課税・免税の自動判定
効果:
- 消費税の区分ミスが減る
税理士に相談するメリット
経理のミスを防ぐには、税理士に相談することが最も効果的です。
税理士のサポート内容:
- 月次試算表のチェック
- 経理ミスの指摘と修正
- 経理業務のマニュアル作成支援
- チェックリストの作成支援
- 会計ソフトの導入・運用支援
- 記帳代行(ミスをゼロに)
経理のミスが多くて困っている方は、税理士に相談してみましょう。
まとめ
経理のミスが多い原因は、知識不足、チェック体制の不備、業務の属人化です。ミスを防ぐには、ダブルチェック体制、チェックリストの作成、会計ソフトの活用、税理士への相談が有効です。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。具体的な経理ミスの対策については、税理士に相談することをお勧めします。
現在弊社では、ZOOMを利用したオンラインによる面談を行っております。
© 税理士 富下会計事務所
