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経理担当者が退職したら?中小企業の経理課題と解決策
2025-11-08
- 税務実務
経理担当者が退職する際の課題
中小企業にとって、経理担当者の退職は大きなリスクです
経理業務は専門的な知識が必要で、会社のお金の流れを把握する重要な業務です。経理担当者が突然退職すると、業務が滞り、経営に支障をきたす可能性があります
よくある退職のパターン
急な退職
体調不良や家庭の事情で、急に退職するケースです
引継ぎの時間が十分に取れず、業務が混乱します
後任が見つからない
経理担当者が退職を申し出たが、後任が見つからず、退職日が迫っているケースです
引継ぎが不十分
退職までの期間が短く、十分な引継ぎができないまま退職してしまうケースです
経理が属人化している
長年同じ担当者が経理を担当していたため、業務が属人化し、引継ぎが困難なケースです
退職による影響
日常業務の停滞
請求書の発行、支払処理、給与計算など、日常の経理業務が滞ります
決算・申告の遅延
決算や税務申告に必要な資料が揃わず、期限に間に合わない可能性があります
資金繰りの悪化
入金管理や支払管理ができず、資金繰りが悪化する可能性があります
取引先への影響
請求書の発行が遅れたり、支払いが遅れたりすると、取引先からの信用を失います
経営判断の遅れ
月次決算ができず、経営状況が把握できなくなり、適切な経営判断ができません
経理担当者が退職した際の緊急対応
経理担当者が退職した際の緊急対応について解説します
ステップ1:現状把握
まず、経理業務の現状を把握します
確認すべき項目
- 未処理の請求書・領収書
- 未入金の売掛金
- 未払いの買掛金
- 給与計算の状況
- 月次決算の進捗
- 税務申告の期限
引継ぎ資料の確認
退職者から引継ぎ資料を受け取り、業務の流れを確認します
ステップ2:優先順位の決定
すぐに対応すべき業務と、後回しにできる業務を整理します
最優先業務
- 給与計算・給与支払い
- 取引先への支払い
- 請求書の発行
- 入金確認
次に優先すべき業務
- 月次決算
- 資金繰り管理
- 経費精算
後回しにできる業務
- 過去の資料整理
- 業務フローの見直し
ステップ3:外部専門家への相談
税理士や経理代行会社に相談し、サポートを依頼します
相談内容
- 現在の状況の説明
- 緊急で対応が必要な業務
- 長期的なサポートの必要性
依頼できる業務
- 記帳代行
- 給与計算代行
- 請求書発行
- 支払処理
- 月次決算
ステップ4:一時的な体制の構築
後任が見つかるまでの一時的な体制を構築します
社内の他のスタッフに依頼
簡単な業務(領収書の整理、データ入力など)は、社内の他のスタッフに依頼します
経理代行の利用
専門的な業務(仕訳、決算、申告など)は、税理士や経理代行会社に依頼します
経営者自身が対応
小規模企業では、経営者自身が一時的に経理業務を担当することもあります
ステップ5:後任の採用
長期的には、後任の経理担当者を採用します
採用方法
- ハローワーク
- 求人サイト
- 人材紹介会社
採用のポイント
- 経理経験者を優先
- 簿記の資格保有者
- 会計ソフトの操作経験
採用が困難な場合
経理担当者の採用が困難な場合、経理代行を継続的に利用することも選択肢です
経理担当者不足の課題
中小企業では、経理担当者の採用や定着が困難な状況が続いています
経理担当者不足の原因
採用難
経理経験者の採用が困難です
給与水準
大手企業や都市部の企業と比べて、給与水準が低い場合、優秀な人材の採用が難しくなります
業務量の多さ
経理担当者1名で、記帳から給与計算、決算まですべて担当するケースが多く、負担が大きいです
キャリアパス
中小企業では、経理のキャリアパスが見えにくく、長期的に働くモチベーションが保ちにくいです
属人化
経理業務が属人化しており、新しい担当者が入っても、業務を理解するのに時間がかかります
経理担当者不足の影響
経理業務の遅延
経理担当者がいないため、経理業務が遅延します
ミスの増加
経験の浅い担当者や、経理の知識がない人が対応すると、ミスが増加します
経営判断の遅れ
月次決算ができず、経営状況が把握できません
従業員の負担増
他の従業員が経理業務を兼務することになり、負担が増加します
経理担当者不足を解消する方法
経理担当者不足を解消するための方法を紹介します
方法1:経理代行の利用
経理業務を外部に委託します
メリット
- 採用の必要がない
- 専門家が対応するため、ミスが少ない
- コストを抑えられる
- 急な退職のリスクがない
デメリット
- 社内にノウハウが蓄積されない
- 外部との連携が必要
方法2:パート・アルバイトの活用
フルタイムの経理担当者ではなく、パートやアルバイトを採用します
メリット
- フルタイムより採用しやすい
- コストを抑えられる
デメリット
- 業務の範囲が限定される
- 専門的な知識が不足する可能性
方法3:クラウド会計の導入
クラウド会計ソフトを導入し、経理業務を効率化します
メリット
- 銀行口座やクレジットカードと連携し、自動で仕訳が作成される
- 経理の知識が少なくても、ある程度対応できる
- リアルタイムで経営状況を把握できる
デメリット
- 初期設定に時間がかかる
- 月額費用が発生する
方法4:業務の標準化・マニュアル化
経理業務を標準化し、マニュアルを作成します
メリット
- 誰でも業務ができるようになる
- 引継ぎがスムーズになる
- ミスが減少する
デメリット
- マニュアル作成に時間がかかる
- 定期的な更新が必要
方法5:複数人で業務を分担
経理業務を1人に集中させず、複数人で分担します
メリット
- 1人が退職しても、業務が完全に止まらない
- 不正の防止になる
デメリット
- 複数人の採用が必要
- コストが増加する
方法6:税理士との顧問契約
税理士と顧問契約を結び、経理のサポートを受けます
メリット
- 専門的なアドバイスが受けられる
- 月次決算や税務申告のサポートがある
- 経理担当者の負担が軽減される
デメリット
- 顧問料が発生する
経理のよくあるお困りごと
中小企業の経理でよくあるお困りごとと、その解決策を紹介します
お困りごと1:経理の知識がない
症状
経理の知識がなく、何をすればよいかわからない
解決策
税理士に相談し、経理の基本を教えてもらいます
また、経理代行を利用し、専門家に任せることも有効です
お困りごと2:会計ソフトの使い方がわからない
症状
会計ソフトを導入したが、使い方がわからない
解決策
会計ソフトのサポートを利用します
また、税理士にクラウド会計の導入支援を依頼すると、初期設定から運用までサポートしてもらえます
お困りごと3:記帳が溜まっている
症状
領収書や請求書が溜まっており、記帳ができていない
解決策
記帳代行サービスを利用します
税理士に領収書を送付すれば、代わりに記帳してもらえます
お困りごと4:給与計算が複雑
症状
給与計算が複雑で、ミスが心配
解決策
給与計算代行サービスを利用します
勤怠データを送付すれば、正確に給与計算をしてもらえます
お困りごと5:年末調整が大変
症状
年末調整の時期になると、業務が大変で、他の仕事ができない
解決策
年末調整代行サービスを利用します
従業員から書類を集め、税理士に送付すれば、年末調整を代行してもらえます
お困りごと6:月次決算ができていない
症状
月次決算ができておらず、経営状況がわからない
解決策
税理士に月次決算のサポートを依頼します
毎月、試算表を作成してもらい、経営状況を把握します
お困りごと7:請求書の発行漏れがある
症状
請求書の発行を忘れてしまい、入金が遅れる
解決策
請求書発行代行サービスを利用します
また、クラウド請求書ソフトを導入し、自動で請求書を発行する仕組みを作ります
お困りごと8:支払いを忘れてしまう
症状
支払期限を忘れて、取引先に迷惑をかけてしまう
解決策
支払管理代行サービスを利用します
また、支払予定表を作成し、期限を管理します
お困りごと9:資金繰りが苦しい
症状
資金繰りが苦しく、支払いができるか不安
解決策
税理士に資金繰り表を作成してもらい、将来の資金の動きを予測します
また、資金繰り改善のアドバイスを受けます
お困りごと10:税務調査が心配
症状
税務調査が入ったらどうしようと不安
解決策
税理士と顧問契約を結び、適切な申告をしていれば、税務調査が入っても安心です
万が一税務調査が入った場合も、税理士が立ち会ってサポートします
税理士による経理サポートの内容
税理士は、経理担当者が不足している企業に対して、様々なサポートを提供します
記帳代行
領収書や請求書をもとに、仕訳を入力し、会計帳簿を作成します
対応内容
- 領収書・請求書のデータ入力
- 仕訳の作成
- 総勘定元帳の作成
- 試算表の作成
給与計算代行
給与明細の作成、社会保険料の計算、源泉所得税の計算を代行します
対応内容
- 勤怠データの集計
- 給与明細の作成
- 給与振込データの作成
- 社会保険料の計算
年末調整代行
年末調整の計算、源泉徴収票の作成を代行します
対応内容
- 年末調整の計算
- 源泉徴収票の作成
- 法定調書の作成
- 給与支払報告書の作成
請求書発行代行
請求書の作成、発送、入金確認を代行します
対応内容
- 請求書の作成
- 請求書の発送
- 入金確認
- 売掛金管理
支払管理代行
支払予定表の作成、支払処理を代行します
対応内容
- 支払予定表の作成
- 支払処理
- 買掛金管理
- 資金繰り表の作成
月次決算サポート
月次試算表を作成し、経営状況を報告します
対応内容
- 月次試算表の作成
- 前年同月比較
- 予算実績比較
- 経営分析
決算・申告サポート
決算整理仕訳、決算書の作成、税務申告書の作成を行います
対応内容
- 決算整理仕訳
- 決算書の作成
- 法人税申告書の作成
- 消費税申告書の作成
クラウド会計導入支援
クラウド会計ソフトの導入から運用までサポートします
対応内容
- 会計ソフトの選定
- 初期設定
- 操作方法のレクチャー
- 運用サポート
経理体制構築コンサル
経理業務の標準化、マニュアル作成、経理担当者の教育を支援します
対応内容
- 業務フローの見直し
- マニュアル作成
- 経理担当者の教育
- 内部統制の構築
北九州で経理のお困りごとを相談するメリット
北九州市内の税理士事務所に相談するメリットを紹介します
地域に密着したサポート
北九州の企業の特性や商習慣を理解しています
地域特有の課題への対応
製造業が多い北九州では、原価計算や在庫管理など、製造業特有の経理にも対応できます
迅速な対応
北九州市内であれば、訪問してもらえます
緊急時の対応
経理担当者が急に退職した際も、すぐに訪問してもらい、状況を確認してもらえます
他社事例の共有
地域の他の企業の事例を共有してもらえます
同業他社の事例
同じ業種の企業がどのように経理を行っているか、参考にできます
補助金・助成金の情報
北九州市や福岡県の補助金・助成金の情報を提供してもらえます
活用できる補助金
- IT導入補助金(クラウド会計導入)
- 小規模事業者持続化補助金
- 雇用関係の助成金
経理課題解決の流れ
経理のお困りごとを税理士に相談する際の流れを紹介します
ステップ1:相談
税理士事務所に連絡し、現在の状況を相談します
相談内容
- 経理担当者の退職
- 経理業務が溜まっている
- 経理の知識がない
ステップ2:現状診断
税理士が訪問し、現状を診断します
診断内容
- 経理業務の状況
- 未処理の業務
- 緊急で対応が必要な業務
ステップ3:解決策の提案
現状をもとに、解決策を提案してもらいます
提案内容
- 経理代行の利用
- クラウド会計の導入
- 経理体制の見直し
ステップ4:見積もり
提案内容をもとに、見積もりを作成してもらいます
見積もり内容
- 月額料金
- 対応業務の範囲
- サポート内容
ステップ5:契約
見積もりに納得したら、契約を締結します
ステップ6:業務開始
経理代行やサポートが開始されます
初期対応
- 緊急の業務から着手
- 会計ソフトの設定
- 業務フローの確認
ステップ7:定期サポート
月次決算や経営報告を受けます
定期的なサポート内容
- 月次試算表の作成
- 経営状況の報告
- 改善提案
まとめ
経理担当者の退職は、中小企業にとって大きなリスクです。急な退職や引継ぎ不足により、経理業務が滞り、経営に支障をきたす可能性があります
経理担当者が退職した際は、現状把握、優先順位の決定、外部専門家への相談、一時的な体制の構築、後任の採用という流れで対応します
経理担当者不足を解消するには、経理代行の利用、パート・アルバイトの活用、クラウド会計の導入、業務の標準化、複数人での分担、税理士との顧問契約などの方法があります
経理のよくあるお困りごととして、経理の知識不足、会計ソフトの使い方、記帳の遅れ、給与計算の複雑さ、年末調整の負担、月次決算の未実施、請求書発行漏れ、支払い忘れ、資金繰りの苦しさ、税務調査の不安などがあります
税理士は、記帳代行、給与計算代行、年末調整代行、請求書発行代行、支払管理代行、月次決算サポート、決算・申告サポート、クラウド会計導入支援、経理体制構築コンサルなど、様々なサポートを提供します
北九州市内の企業であれば、地域に密着した税理士事務所に相談することで、迅速な対応や他社事例の共有、補助金情報の提供などのメリットがあります
経理のお困りごとがある際は、税理士に相談し、適切なサポートを受けることをお勧めします。専門家のサポートにより、経理課題を解決し、経営に集中できる環境を整えられます
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。具体的な経理課題の解決については、税理士にご相談ください
