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医療費控除とふるさと納税の確定申告|北九州の税理士が申告方法を分かりやすく解説
2026-02-13
- 税務実務
確定申告の時期になると、「医療費が多くかかったけれど控除を受けられるのか」「ふるさと納税をしたが申告が必要なのか」といったご質問を多くいただきます。医療費控除とふるさと納税は、会社員の方でも確定申告によって税金の還付を受けられる代表的な制度です。北九州の税理士として、私たちの事務所ではこれらの申告手続きについて数多くのサポート実績がございます。本記事では、医療費控除とふるさと納税のそれぞれの仕組みと申告方法を詳しくご説明します。
医療費控除の基本的な仕組み
医療費控除とは、1年間(1月1日から12月31日まで)に支払った医療費が一定の金額を超えた場合に、その超えた金額を所得から差し引くことができる制度です。本人だけでなく、生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った医療費も対象になります。
控除額の計算方法
医療費控除の金額は、次の計算式で求めます。
支払った医療費の合計額 − 保険金などで補てんされた金額 − 10万円(総所得金額が200万円未満の方は、総所得金額の5%)
控除の上限は200万円です。例えば、年間の医療費が30万円で、保険金による補てんが5万円の場合、30万円 − 5万円 − 10万円 = 15万円が控除額となります。この15万円が所得から差し引かれるため、所得税率が10%の方であれば、1万5千円の所得税と1万5千円の住民税、合計約3万円の税金が軽減されます。
医療費控除の対象となるもの
医療費控除の対象となる医療費は、治療を目的としたものに限られます。具体的には、医師や歯科医師による診療費や治療費、治療のための医薬品の購入費、通院のための交通費(公共交通機関)、入院時の食事代などが該当します。一方、美容整形や健康診断(異常が見つからなかった場合)、予防接種、サプリメントの購入費などは対象外です。歯科治療では、一般的な虫歯治療や入れ歯は対象になりますが、美容目的の歯列矯正は対象外となります。
セルフメディケーション税制
医療費が10万円に満たない方でも、「セルフメディケーション税制」を利用できる場合があります。これは、特定の市販薬(スイッチOTC医薬品)の購入額が年間1万2千円を超えた場合に、その超えた金額(上限8万8千円)を所得から控除できる制度です。ただし、通常の医療費控除との併用はできませんので、どちらが有利か比較して選択する必要があります。当事務所では、どちらの制度を利用した方がお得かについてもアドバイスしております。
ふるさと納税の仕組みと確定申告
ふるさと納税は、自分が応援したい自治体に寄附を行うと、寄附金額から2,000円を差し引いた金額が所得税と住民税から控除される制度です。多くの自治体が返礼品を用意しており、実質2,000円の自己負担で地域の特産品を受け取ることができます。
確定申告が必要なケース
ふるさと納税をした場合、「ワンストップ特例制度」を利用すれば確定申告は不要です。ただし、以下のケースでは確定申告が必要になります。
1つ目は、寄附先が6自治体以上の場合です。ワンストップ特例制度は、年間の寄附先が5自治体以内の場合にのみ利用できます。2つ目は、医療費控除や住宅ローン控除(初年度)など、他の理由で確定申告を行う場合です。この場合、ワンストップ特例の申請をしていても無効になるため、ふるさと納税分も確定申告で申告する必要があります。3つ目は、ワンストップ特例の申請書を提出し忘れた場合です。
ふるさと納税の控除上限額
ふるさと納税で税金の控除を受けられる金額には上限があります。上限額は、収入や家族構成、他の控除の状況によって異なります。上限額を超えて寄附した分は、純粋な寄附となり、税金の控除対象にはなりません。目安として、年収500万円の独身の方であれば約6万円程度が上限となりますが、正確な金額は個別に計算する必要があります。上限額を超えないように計画的に寄附を行うことが大切です。
確定申告での申告方法
ふるさと納税を確定申告で申告する場合は、寄附先の自治体から届く「寄附金受領証明書」が必要です。確定申告書の「寄附金控除」の欄に、寄附金の合計額と寄附先の情報を記入します。また、特定事業者が発行する「寄附金控除に関する証明書」(年間の寄附をまとめた証明書)を利用することもできます。ふるさと納税のポータルサイトからダウンロードできるものもありますので、事前に確認しておくと便利です。
医療費控除とふるさと納税を同時に申告する場合の注意点
医療費控除とふるさと納税の両方を申告する場合、いくつか注意すべき点があります。
まず、医療費控除を申告すると課税所得が減少するため、ふるさと納税の控除上限額にも影響が出る場合があります。ふるさと納税の上限額は住民税の所得割額を基に計算されるため、医療費控除により所得割額が減ると、上限額も下がる可能性があります。事前にシミュレーションを行い、最適な寄附額を把握しておくことをお勧めします。
また、前述のとおり、医療費控除の確定申告を行う場合は、ふるさと納税のワンストップ特例制度が使えなくなります。ワンストップ特例の申請書を提出済みでも、確定申告を行った時点で無効になりますので、ふるさと納税分も必ず確定申告に含めてください。これを忘れると、ふるさと納税の控除が受けられなくなってしまいます。
確定申告に必要な書類
医療費控除の申告には、「医療費控除の明細書」を作成して添付します。以前は領収書の添付が必要でしたが、現在は明細書の提出で代替できます。ただし、領収書は5年間の保管義務がありますので、大切に保管してください。医療保険者から届く「医療費通知」を利用すると、明細書の作成が簡略化できます。
ふるさと納税の申告には、「寄附金受領証明書」または「寄附金控除に関する証明書」が必要です。年末にまとめて届くことが多いため、届いたらすぐに確定申告用のファイルに整理しておくとスムーズです。
北九州にお住まいの方へ
当事務所では、北九州市にお住まいの方を中心に、医療費控除やふるさと納税の確定申告サポートを行っております。「領収書の整理が面倒」「計算が合っているか不安」「どの制度を使うのが一番お得かわからない」といったお悩みをお持ちの方は、ぜひご相談ください。必要書類の整理から確定申告書の作成・提出まで、丁寧にサポートいたします。
確定申告の期限は毎年3月15日です。期限直前は窓口が混雑しますので、余裕を持った準備をお勧めします。私たちの事務所では、早めのご相談を推奨しております。初回のご相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
※本記事は一般的な税務情報の提供を目的としています。個別の状況に応じた対応については、税理士にご相談ください。
